特集記事

2017.07.14

SPECIAL

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Kobasoloさん

Lesson 2 YouTubeクリエイターがレクチャー!
続いては、実際にYouTubeにチャンネルを開設しているクリエイター3人がアドバイス!

YouTubeチャンネル登録者75万人超!

Kobasoloさん

チャンネル登録者75万人超、再生回数 3 億回超の 人気YouTubeクリエイター、Kobasoloさん。 作詞作曲編曲はもちろん、撮影、動画制作まで 自ら手掛け、人気シンガーを多数 世に送り出してもいる彼に、YouTube必勝法を聞いた。

text:ふくりゅう(音楽コンシェルジュ) photo:岡本麻衣(ODD JOB LTD.)

YouTubeを通じて音楽キャリアを積んでいく
アーティストがもっといてもいいと思うんです。

コンテンツを発信し続けられるように自分のメディアを持ちたいなと思って

YouTubeを活用しようと思ったきっかけから教えてください。

もともと2人組ユニットを組んで活動していたんですが、解散してソロになって、そこからライブ活動を1年くらい続けていたんです。でも、このまま続けていてもちょっと先が見えないなと感じたので、ここから裏方の仕事にも展開できるように、そしてどんな状況でも自身のコンテンツを発信し続けられるように、自分のメディアというものを持ちたいなと思ってYouTubeでの活動にシフトチェンジしたのが約5年前でした。

KobasoloさんのYouTubeを活用した音楽プロデュース展開はとてもオリジナリティの高い活動だと思いますが、なぜこのスタイルに?

もともとYouTubeを始めた頃から自分で歌っていくだけではなく、プロデュースという形で活動をしていきたかったのと、単純に、ユーザー目線で考えたときに、自分の歌だけでは物足りなくなっていくかもしれないと考えたからです。

参加されているシンガーの方はどうやって選ばれているのですか?

地道にネットサーフィンですね。ネットで歌うことを苦とされない方といいますか、それでいてチャンネルに出てくれそうな方にお願いしてます。

Kobasoloさんのチャンネルに参加された方で、特に印象的だった方は?

ここ最近で大きく数字が動いたのは、Lefty Hand Creamさんという女性シンガーですね。一緒にやり始めてから1年半くらいで、YouTubeの登録者数が20万人を超えていました。最初は8千人くらいだったんですよ。

すごい影響力ですね。

彼女の才能が素晴らしかったんです。彼女自身の努力もありましたし。でもやはり、そこに立ち会える喜びというのもありますよね。

流行りに乗っかるだけじゃファン獲得につながらない

YouTubeのチャンネル登録者数や再生回数を増やすノウハウなど、特にこだわられているポイントを教えてください。

みなさんもよく聞く話でいうと、流行りに乗っかるっていうのはあると思います。ただ、それをすれば再生回数はそれなりに増やせるんですが、それだけじゃファン獲得にはつながらないです。コンテンツ自体の内容の面白さであったり、いかにオリジナリティを持たせられるかが、チャンネル登録者数を増やすには大事なポイントですね。

Kobasoloさんの動画は、色合いや質感などにもこだわられてますよね? 機材環境など教えてください。

照明は、出演してくれた方がカッコ良く、もしくはかわいく撮れるように常にこだわっています。カメラは、YouTubeを始めて3年半くらいはキャノンのKiss X3という入門機の一眼レフを使ってました。ちょうど一眼レフカメラに初めて動画機能がついたタイミングの機種で、型落ちで購入しました。2万円くらいでしたね。レンズはカメラ屋さんに行って、撮りたい映像の雰囲気の画像を見せて、お店の方に選んでもらいました。もともと詳しくはなかったんです。

手探りで試しながら今に至るのですね。動画の編集にはどのくらい時間をかけていますか?

ものによるんですけど、今はカバー曲だと、編集だけなら5時間くらいですね。でも、徐々に作業時間が延びてきています。こだわるようになってしまって(苦笑)。

編集ソフトは?

Final Cutです。最近は日本映画っぽい雰囲気がマイブームで、よくカラグレに時間をかけてます。イメージは岩井俊二作品的な感じで。

YouTubeは、チャンネル登録者数が1万人を超えると、六本木ヒルズにあるYouTube Space Tokyoというスタジオが使えるそうですが、Kobasoloさんはどのように活用されていますか?

僕はしょっちゅう活用させていただいてますね。YouTubeの音楽アーティスト支援プログラムで、「さよならスマイル」という曲のミュージックビデオ制作があったのですが、YouTube Space にもスタジオや機材面で協力していただきましたし、ファンイベントもここでやらせていただきました。

スタジオでは技術を持ったスタッフのサポートもしていただけるそうですし、チャンネル登録者数を増やせば増やすほどメリットを感じられそうですね。

無料で使わせていただいてますからね。とても助かっています。

Kobasoloさん

作家自身がメディアを持てていれば、より活動の幅を広げることができるんじゃないかなって。

自分の作品を自由に発表できるようにもしていきたいんです

ちなみにKobasoloさんみたいに音楽プロデュース活動をYouTubeでやられている方って、日本だとほかにあまりいないですよね。海外のクリエイターを参考にしたりはしていますか?

めっちゃ参考にしています。日本だと個人で上げる音楽動画といえばカメラの前で直接歌って撮影するスタイルがほとんどだったんですが、海外では個人のYouTubeクリエイターがミュージックビデオばりにハイクオリティな作品をアップしていて、カッコいいなと刺激を受けました。

なるほど。Kobasoloさんのなかで、面白いなと思う海外YouTubeクリエイターはいますか?

正直、英語はわからないんですけど、Sam and Nikoというクリエイターが生み出す作品が好きです。映像作品を定期的にアップロードしているんですけど、撮影方法のこだわりや、言葉がわからなくても内容がわかるように作られていることに惹かれています。結構定期的に観ています。ただ、作り込んでいるぶん、動画の更新が早くはなかったりするんですけどね。

Kobasoloさんはたくさんのシンガーをプロデュースされていますが、活動を続けていくモチベーションはどんなところに感じられているのですか?

自分は楽曲提供など作家活動もさせていただいているんですけど、今の作家さんは基本的にはレコード会社からのコンペや依頼が中心じゃないですか? もちろんそれもすごくいいんですが、僕は自分の作品を作家として自由に発表できるようにもしていきたいんです。そんなときに、作家自身がメディア力を持てていれば、作品を自由に発表できたうえで、よりたくさんの方に観てもらえる状況が作れるようになるんじゃないかなって。そうすることができれば自分の曲を歌ってくれた方にもメリットが生まれるので、より活動の幅を広げることができるようになるんじゃないかなって思っています。

もっといろんな動画をファンに向けて発信してもいいのかなって

Kobasoloさんは75万人という圧倒的なチャンネル登録者数をお持ちですが、広がったきっかけを教えてください。

僕はだいぶコツコツやってきたほうだと思います。最初は伸びなかったですし、順調にゆっくりと右肩上がりしてきました。

チャンネル運営で、参考にした文献などありましたか?

心構えとしていいなと思った本は何冊かあります。ラーメンズの小林賢太郎さんが『僕がコントや演劇のために考えていること』という本を出されていて、モノ作りにおいて簡単には真似のできない、ストイックな考え方が書かれていて刺激を受けました。

動画の更新頻度の指標みたいなものはありますか?

毎日投稿する新鮮さ重視のチャンネルもあれば、時間をかけて制作することにこだわるチャンネルもあります。頻度ばかりが気にされることもあるようですが、のんびりモノ作りという感覚で取り組むのもありだと思います。

では最後に、ミュージシャンやバンドマン、あるいは音楽マネージメントに向けて、プロモーションとしてのYouTubeの活用方法においてアドバイスをお願いします。

いや、恐れ多いですけどね。…あえて言わせていただくとしたら、たぶんほとんどの方がひとつのMVをアップしてから、次のMVを出すまでにそこそこ期間が空くと思うんですよ。でも、もしこれからチャンネルをひとつのメディアとして考えていくのであれば、もっと定期的にいろんな動画を発信してもいいんじゃないかなって思いますね。そこに来ればそのアーティストに会えるような。ライブハウスだけでなく、YouTubeを通じて音楽キャリアを積んでいくアーティストがもっといてもいいと思うんです。海外では、そんなアーティストの成功例がどんどん現れてますから。

しかも、超一流のスタジオや機材も使えるわけですもんね。

それが無料なのもデカいです。駆け出しミュージシャンは基本お金がないですから(笑)。そこらへんは工夫してうまく利用できるんじゃないかと。

PROFILE

KobasoloさんのYouTubeチャンネル

シンガーソングライター、音楽プロデューサーで、メジャーアーティストへの楽曲提供も行っている。2012年にYouTubeチャンネルを本格始動させ、現在75万人以上がチャンネル登録、累計再生回数は 3 億回超。「さよならスマイル」のMVがYouTubeの支援で制作された。

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