現場マネージャー物語

2018.10.19

INTERVIEW

現場マネージャー物語

CHAI担当 小山和歌子さん

#128 CHAI担当 小山和歌子さん株式会社ソニー・ミュージックエンタテインメント
次世代ロック研究開発室

“ニュー・エキサイト・オンナバンド(NEO)”をうたう愛知で結成の4人組バンド、CHAI。ピンクの衣装によるポップさとバカテクのオルタナティブなロックで世界から注目を集めているが、そんな彼女らを小山さんは大学生時代からサポートしてきた。CHAIの影にこの人あり!

text:吉田幸司 photo:青木早霞(PROGRESS-M)

メンバーとスタッフとお客さんをうまくつないで、 良い大きな円になるようにするのが仕事かなって。

アメリカツアーが 大学卒業旅行になりました(笑)

雰囲気が、なんとなくCHAIっぽい方だなと思いました(笑)。

あははは。よく言われます(笑)。

次ロッ研(次世代ロック研究開発室)に入るまでの経緯を教えてください。

今、年齢でいったら大学を卒業して社会人2年目の歳になるんですけど、普通に新入社員で今の会社に入ったわけではなくて。音楽が好きで大学生のときからライブハウスやイベント制作会社でバイトしていて、なんとなくそういう仕事につきたいなと思っていたんですけど、そんなときにCHAIと出会って。大学1、2年のときに。

あ、大学生のときにもう。

はい。初めて観たときから、すごい面白くて、応援したいと思って。そこから、東京に来たら物販を手伝ったりご飯食べたり、友達みたいな、ボランティアスタッフみたいな関係が始まったんですけど、だんだん窓口とかそういうところまで手伝うようになって。で、まだ大学生だったんで、就活もしつつ将来どうしようかなと思ってたときに、いろんな会社からCHAIが注目されるようになって。そういうなかで、今の会社に次ロッ研っていう部署ができて、すごくCHAIを理解してくれて、CHAIをプライオリティ高くやりたい、で、小山ごとおいでって言ってくれて。っていう流れです(笑)。

なんかいい話です!

なので、私、大学の卒業式にSXSWのアメリカツアーで行けなかったんです。アメリカツアーが卒業旅行になりました(笑)。

なんかカッコいいです(笑)!

なので、仕事っていう感覚がないまま始まって。趣味がこうやって今、会社に入れてやれてるのはすごい幸せだなと思います。

今お客さん10人もいないけど 絶対とんでもないことになるなって

最初にCHAIを見たときに、どんなところにピピッときたんですか?

なんか、圧倒的にストイックすぎて浮いてたっていうのが(笑)。ちょっと不思議なことをやってて、たぶん世の中はそれにポカ〜ンっていう感じで、誰もついてこれなかったみたいな(笑)。だからちゃんと下積み経験もしてるんですけど、ただ、本人たちはものすごくピュアで。今お客さん10人もいないなかでやってるけど、絶対とんでもないことになるなっていうのは感じてましたね。

ここに来るまでは、まだマネージャーという意識はなかったんでしょうか?

そうですね。当初はただのボランティアで、メンバーの手伝いを何でもして、それがうれしいみたいな気持ちだったんですけど、最近っていうか、こうやってマネージャーとしていろんな人と話したりして、ただ寄り添うだけがマネージャーではないんだなっていうのをすごく学んで。メンバーのやりたいことを聞いて手伝うだけじゃなくて、一番近い距離にいながら、それをちゃんと客観的に世に届くように考えられるのが理想なのかなって思うんですけど。

マネージャーはいろんな人と 話すことが大事だなと思ってます

次ロッ研に来てからの日々を振り返るといかがでしょうか?

もうなんか濃すぎて(笑)。アメリカに3回行って、Mステに出て、フェスもほぼ一通り出させてもらったっていうくらい出て。なかなかできない経験をさせてもらってるんで、マネージャーとしてはまだ1年生なんですけど、もう日々刺激しかないっていう環境ですね。

これはつらかったという経験は?

1年目のアメリカツアーは本当にしんどくて。オーディションで優勝してSXSWの“Japan Nite”に出て、そのあと2週間かけて全米をまわるっていう行程だったんですけど。やっぱり初めてのすごい長い距離のツアーで、いろんな感情もむき出しになって、3日目くらいの夜にホテルでメンバーもスタッフもみんな泣くみたいなことがあったんですけど、なんかそこを含めて合宿感というか。CHAIのメンバーは一緒に住んでるんですけど、これでもかっていうぐらいストイックにみんなやってて、それが今の密度につながってるのかなって思います。

逆に感動したエピソードというと?

ライブはもういつも感動するんですけど、特に今年のアメリカツアーは、アメリカのBURGER Recordsっていうレーベルからリリースして、それを踏まえてのツアーだったので、1年目のアメリカツアーとはまた全然環境が違って、ちゃんと音楽として聴きに来てくれるお客さんがたくさんいて。そのなかで、今リリースしてる「フューチャー」っていう曲があるんですけど、それは未来を無我夢中に突き進むことを歌った、私が今一番好きな曲で。それを初めてそのアメリカツアーでやって、そのときの景色は忘れられないですね。メンバーが輝いて、お客さんが目の前ですごくいい顔してて。そういう景色を見られたときが一番エネルギーになりますね。

今思う、マネージャーの理想像を。

マネージャーって、すごい大きな世界の中心にメンバーがいて、その周りにスタッフもお客さんもいて、それをうまくつないでいく仕事だなって思っていて。なので、すごくいろんな人と関わる中で、それがすごく良い大きな円になるように。閉鎖的だとダメだし、メンバーを守るだけでもダメだし、いろんな人と話すことがすごく大事だなと思ってます。CHAI自身もスタッフとのコミュニケーションがすごく大事っていうのはよくわかっていて、定期的に真面目にミーティングをするんですね。すごくいいチームでやれてるなって思います。

グラミー賞マネージャー部門が あったら獲りたいです!

CHAIを今後どこまで連れていきたいと思っていますか?

メンバーがグラミー賞を獲るって言ってるので、それは獲らないと。CHAIならなんかいける気がするので(笑)。

ただ、個性が強すぎるので誤解されることもよくあるんじゃないですか?

すごくあります。たとえばMVもあえて普通のバンドらしく見えない表現をしているので、本当に演奏できるの? 本当に曲書いてんの?みたいな、そういう誤解はすごく多いですね。

本当はめちゃめちゃうまいのに!

なので、スタッフ側の共通認識で、今年はちゃんとミュージシャンとして世に浸透させなきゃいけないと思ってて。ただ、変にカッコつけるんじゃなく、お茶の間もいけちゃうようなキャラクター性もあって、世界にも行くし、フジロック行けばめちゃめちゃ爆発的人気で、音楽的にもいろんなミュージシャンから認められてて。そんなに幅広くいける人ってなかなかいないじゃないですか。そこに行けちゃう可能性があるのがCHAIのすごいところだと思うので。

マネージャーに興味があるんだけど二の足を踏んでるような人にアドバイスを。

本当に音楽に関わりたい人にとって、アーティストと一番近い距離で仕事ができるし、なかなか経験できない景色、見られない景色もたくさん見られて、すごく面白い仕事だと思うので、興味を持った人はぜひチャレンジしてみてほしいですね。

ちなみに、もしマネージャーのグラミー賞があったら自分も獲りたいですか?

あははは! もちろんです! マネージャー部門があったら獲りたいです!

カバンの中身拝見!

スマホは2台持ちで、社用スマホにはCHAIのステッカーが貼ってある。毎週月曜深夜1時からのレギュラーパーソナリティを担当しているのでJ-WAVEの入館証も管理。いつでも渡せるようにサンプルCDは常備。

カバンの中身拝見!

1. 携帯(社用と私用)
2. PC(Win)
3. J-WAVE入館証

4. メイク道具
5. サンプルCD
6. 文房具

CHAI

CHAI

2015年に名古屋で本格始動、その後拠点を東京に移し、2016年にSMEの次世代ロック研究開発室と契約。これまでに3回アメリカツアーを経験し、今年アルバム『PINK』でアメリカやイギリスでもデビューを果たした。

Promotion within 100characters

小山さん、担当アーティストを100Wでプロモーションしてください!

最高にチャーミングで、ユーモアもたっぷり、きらきらまぶしいくらいにピュアでストイック。まっすぐに突き進む女の子4人の無敵感には一生かなわないような憧れと希望が詰まってます。

最新作はコレ!

3rd EP「わがまマニア」

3rd EP「わがまマニア」

OTEMOYAN record/CHAI 006/発売中

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